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2016年10月 3日 (月)

夜がくるのが怖い、そんな夫婦って?

 「私は27歳で親にすすめられるままで、否応なしに結婚してしまった。子どもも2人できた。一見幸せそうに見える結婚生活を送ってきた33年、職業のうえでも一応成功し、管理職にまでなり、社会的地位も得た。しかし、この苦渋に満ちた30余年間――、私は思い出しても自分がいとおしい。よくぞ耐えたといたわってやりたい。
 
 定年を1年後にひかえた今、私は悩んでいる。今までも悩みの連続であったが、退職したら家庭に引っ込んでしまうことになる。そうしたらあの妻と毎日、顔を合わせて生活しなければならないのだ。
 それを思っただけでもぞっとする。というのも職についている現在は、単身赴任なのだ。ずっとそうであった。私の場合は単身赴任万々歳であった。
 
 結婚式の夜、いわゆる初夜、私はそのことを思いおびえた。やっぱりできなかった。試みてはみたのである。しかし、まったく役に立たなかった。
 新妻は「今日は気疲れが大きいからね」とじつにあっさりと思いやりの態度を示してくれた。横に女が寝ているというだけで、私は嫌悪感を感じ、体の片側、女の方の側がモゾモゾと気持ち悪く眠れなかった。
 
 それから夜が来るのが怖くて、いやで夕方になると胃の痛みを覚えるようになった。毎晩試みてみるが、どうしてもできなかった。そして、まる1年半、なんとかかんとか、疲れているのだとか、ごまかして日が過ぎた。
 その頃は妻も積極的になり、寝床の中で私に抱きついたり、キスしたり、正常な夫婦なら当然のことだが、それが私はいやでいやでたまらず、まるで動物に抱きつかれているような不快感、身の毛もよだつような……。
 ぞっとして、ジンマシンでも出そうな感触であった。それをじっと耐えた私……。
 私のものを触ってくる妻。ほんとその手を払いのけてやりたくなるのをじっとがまんして、なすがままにまかせた。それでも私のチンポは勃たなかった。
 
 2年目、ふと部屋を暗くして、横に寝ているのはいやな妻ではなく、あのかわいいタカシ少年(当時、私は中3のタカシを愛していた)だと思い、タカシの顔を思い浮かべ、タカシと抱き合ったときのことを想起し、タカシの中3のくせに、もう大人なみのあれを思い……そうしたらなんと、嫌な妻とのセックスが成功したのだ。
 
 それからいつも夜は部屋を暗くし、タカシを頭に描いて、タカシと寝ているのだと思い込み、空想の世界で過ごすことにした。
 妻のよろこびは、ひとしおであったが、1週間に1回ぐらいの交わりであった。
 10年すぎ、20年すぎたころ、年齢も40歳をすぎたころには、性の回数もへり、今はまったく性はしない。妻もあきらめているようだ。
 やはり私は、この妻を捨てるわけにはいかない。なんとしてもよく私につくしてくれた妻である。出来のいい女房殿であった。捨てたらバチが当たるだろう。私が胃の手術をしたときも、本当に献身的によく看病してくれた。
 
 また、いつ病気にならないとも限らない。年とればなおさら助け合う相手が必要だ。
 愛がなくても、セックスがなくても、やはりこの妻は私にとって必要な人間である。もう女性とは思うまい。1人の人間として尊敬の念を持って同居しよう。
 そのことが、この女性にとっても大切なことなのだ。」
 
 長い文章なので、かなりけずってしまったけれど、この方、小学校の校長にまでなった方だ。奥さんにお金の苦労はさせなかっただろう。奥さんはどんな思いで、いたのかを聞いてみたいものだ。

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コメント

夜がくるのが怖い、との事ですが。
朝方、朝の生理現象を利用して行なって、うまくいった仲間が多いことを教えてあげたかったです。

投稿: | 2016年10月10日 (月) 16時11分

奥さんの思いを聞いてみたい、という伊藤さんはノンケの人の感覚ですね。
ゲイの私は、Lの女性も同じ苦しみだろうなという感想です。

投稿: | 2016年10月 6日 (木) 13時57分

全人口の約13分の1の人々が、この苦しみの宿命にある

投稿: | 2016年10月 5日 (水) 03時31分

長い文章でも、けずらないでほしかったです。
ブログの読者は、このような真実の文章を望んでいます。

投稿: | 2016年10月 4日 (火) 04時15分

作家Ⅿの小説にも、同じ思いが感じられます

投稿: | 2016年10月 4日 (火) 04時05分

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