ぼくは『薔薇族』読者のためにいろんなことを!
知人が経営者の熱海にある小さいホテル、世田谷学園の同期の友人が支配人をしている長野県の「女神湖ホテル」などを使って、参加者を募集し、バス2台でバス旅行を催した。
そうだ、金沢のホテルにも行ったことが。これは現地集合だった。
参加者はみんな喜んでくれ、またやってもらいたいと、大好評だった。
2001年の12月号「編集室から」に、ぼくはこんなことを書いていた。「夢は破れてしまったか?」の見出しでだ。
ぼくは国内旅行だけでなく、海外にも参加者を集めて、行ってみたいと計画したが失敗だった。
「憧れのパリに行ったはずなのに。残念!
ツアーを募集したのに数人しか集まらず、お流れになってしまいました。
パリ在住の八代隆司くんの「巴里の男遊園地」で遊ぶことができたのに、また、しばらくは八代君の楽しいパリからのルポを読むだけで我慢するしかありません。
かなり前の『薔薇族』のページをめくっていたら「伊藤編集長と一緒にサンフランシスコに行こう」なんていう広告が載っていたっけ。
これも夢まぼろしに終わってしまった。
やはり5日間か、1週間かけて、10人、20人のツアーを組むというのは難しい。
海外旅行となると、たっぷり時間をかけて準備をしなければ無理なのでは。
2年ほど前にゲイ専門の旅行会社を立ち上げた人がいましたが、惜しくも失敗していました。
中小旅行会社に航空券を卸売りする「ルウエスト」は、同性愛者だけを顧客にする旅行会社を立ち上げる。ゲイ専用ツアーを扱う旅行会社はあるが、専業会社日本では珍しい。
新会社は「レインボー」。資本金は1000万円で、ルウエストが全額出資する。
東京都内に本社を置き、都に旅行業登録する。
まず数人の従業員でパレード参加ツアーなどを販売する。
ゲイのカップルの宿泊に偏見を持たない、ホテルや、リゾート施設を紹介していく。
「米国ではゲイの人々の社会的地位は高く、平均収入も高い。
専門会社を設立し、きめ細かなサービスを提供すれば、日本でも高額ツアーの需要を掘り起こすことができる。と社長は判断した。
初年度.1億円の売上高を目指す。」
確かに社長の言われる通りで、ゲイ専門の旅行会社が、いくつか日本にあったって不思議ではない。
しかし、ぼくの勘では、まだまだ無理ではと思ってしまう。
ゲイの社会的地位の高い人ほど、こうした旅行会社を敬遠してしまうのでは。
むしろ一般の旅行社を使ってしまうと思う。欧米の感覚では、日本の場合、社長の思惑通りにはいかないだろう。
しかし、大変良いことなので、会場を立ち上げたら応援したいものだ。まだまだ知恵を絞れば無限に新しい仕事が生まれてくるだろう」
ぼく個人では、ロスに10何年も住む日本人と、イタリアから移住したアメリカ人に誘われて、ロスに何度か行くことができた。
平屋のアパートで、そう広い部屋ではないが、高いものを飾っているわけではないが部屋は綺麗だった。
この2人との最初の出会いは忘れてしまっているが、2人と出会わなければ、アメリカに行くことはなかったろう。
ある意味では『薔薇族』編集長、伊藤文学を利用したのだろうが、アメリカのゲイ雑誌『フロンティア』のオーナーとも親しくなれたので、嫌なことは忘れることにしている。
トムの館にも読者を連れて行きたかった。夢のような話だった。
パリには行けなかった!
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