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2017年1月28日 (土)

路地のまた路地の奥にある「織部」へ

ぼくの仕事の発想のすべての元はといえば「オナニー」からだ。
 
1966年(昭和41年)に第二書房から出版した.秋山正美著『ひとりぼっちの性生活』、秋山さんは出版社に売り込みに歩いて果たせず、出版社など何社もない、世田谷の代沢にある第二書房に持ち込んできた。
 
それから51年にもなる今、パラパラとページをめくってみたが、こんな七面倒な本を読んでオナニーをしなければならなかったのか。
 
秋山さんは「まえがき」にこんなこと書いている。
 
 
 
「私は自分の意見を全く自分の意思にもとづいて書いた。
 
題も自分でつけた。
 
出版社のほうから依頼して、本書を出版していただいたのである。
 
こういう場合、出版物の内容を自社の出版企画に合わせようとして、原稿の一部を書き換えたり、削ったりする出版社がある。
 
けれども私の著書は、まさしく一字一句原文そのままに印刷され、出版されたのである。
 
したがって、私がこの本の内容のすべてにわたって全責任を取るのは、当然のことである。
 
この本が、孤独に生きるあなたの日々に、ほんの少しでも役立つことを祈りつつ。」
 
 
 
ぼくが51年前、この手書きの原稿を一字一句読んでいるわけがない。
 
「勘」というか、ぼく特有の「感性」で判断して、出版を決めたのだと思う。
 
学生時代にオナニーで悩んだ経験、当時はオナニーが体に害になると言われていた。
 
何かの雑誌に医学博士が書いた「害にならない」という記事を読んで、ほっとした気持ちになった事も覚えていたからだ。
 
 
 
この本がきっかけとなって、「レズビアンテクニック」「ホモテクニック」となり、何十冊かの同性愛の単行本に繋がっていった。
 
そして1971年7月に、日本初の同性愛誌『薔薇族』となった。
 
『薔薇族』は廃刊になってしまったが、30数年前に発売した「愛の潤滑液ラブオイル」は、多くの読者の信頼を得て、今も売れ続けている。ありがたいことだ。
 
 
 
オナニーのやり方を書いたが、「ひとりぼっちの性生活」を読まなくても、「ラブオイル」をぬってしごけば、気持ちよく、ひとりぼっちの性生活を楽しめる。
 
 
 
ぼくは本嫌いで本を読まないのではなく、難しい事を書いた本を理解できないから読まないだけのことだ。
 
「オナニーと日本人」ぼくはこの本を購入した記憶がないから、読者が送ってくれたものだろう。
 
オナニーにも古代ギリシャからの歴史があり、よく調べて書いたものだ。
 
オナニーの発想からいい仕事を生み出すことができたぼくとしては、この本を読んで、勉強すべきだろうが、老眼鏡をかけて、その上、大きな虫眼鏡で、小さな文字を読むのは大変なことなのだ。
 
ネットもいじったことがない、スマホなんてものも持たないぼくは、時代に取り残された人間かもしれない。
 
しかし、戦争の体験もある。
 
戦中、戦後の食物がなかった時代、日本が元気が良かった時代を知っている。
 
男性同性愛の雑誌『薔薇族』を創刊してから30数年の体験は、誰も知ることができないぼくだけのものだ。
 
「文ちゃんと語る会」の会場、カフエ「織部」、路地のまた路地の奥なのに、スマホで難なくこられてしまう。
 
便利なとことか幸せなのか。
 
探し歩いてやっと見つけたときの喜び。
 
感動のない生活って、わびしいのでは。

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