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2017年1月14日 (土)

戻されてきた年賀状!

名古屋市に住む榊原克己さん(仮名)、駒沢大学での大先輩だ。
 
1年に1度の駒澤大学の「ホームカミングデイ」という同窓会で出会った方で、ぼくが経営していた、新宿の「伊藤文学の談話室『祭り』」にも、何度か来てくれた。
 
 
 
2、3年前までは、はるばる名古屋から上京して同窓会に出てこられていた。
 
ぼくに会いたいためだったのかもしれない。
 
年賀状出をしたら「あて所に尋ねあたりません」ということで戻ってきてしまった。
 
 
 
榊原さんは、ぼくと出会ったときには、すでに90歳をこえていたが、元気な人だった。
 
高校の先生を定年まで務めていたそうで、教え子には有名人が何人もいると自慢していた。
 
生涯を独身ですごされた方だから、最後はどんなことになったのだろうか。
 
 
 
榊原さん、『薔薇族』の創刊号からの読者で、廃刊になるまでを全部、段ボール箱に入れて保存しているということだ。
 
元気なうちにぼくのところに送りに返してくださいと、頼んでいたが、そんな気力もなかったのだろう。
 
 
 
『薔薇族』廃刊までの382冊が揃っていたとしたらたいへんなお宝だが、ゴミとして処分されてしまったに違いない。
 
このようなことは全国の読者の家庭でも同じだろう。
 
 
 
創刊号からの支援者だった間宮宏さん。
 
どれだけお世話になったかわからない。
 
ゲイのことなら何でも知っている生き字引のような方だったのに、まさか痴呆症になってしまうとは。
 
徘徊するようにまで悪化して遠くの警察に保護されて、木村べんさんのところに電話があり、引き取りに何度も行ったそうだ。
 
病院に入院されて、そこで亡くなってしまったが、自宅は下町のほうにあり、カーテンを取り付ける金具を製造する町工場の社長さんだということが、ずっとあとになってわかった。
 
新宿御苑に面したマンションの一室を仕事場にしていた。
 
まさにゴミ屋敷で、本などが積み上げられていて、座るところがないくらいだった。
 
ゲイに関する貴重な本や、男絵もあっただろう。
 
お兄さんだかがいて、倉庫に運んだそうだが、全部処分されてしまったようだ。
 
 
 
『薔薇族』が廃刊になる少し前のことだったが、東北に住んでいて、不動産の会社に勤めている方が事務所に訪ねてこられた。
 
この方、60歳を過ぎているように思えたが、少年愛の方だった。
 
奥さんも子供さんもいて、自宅の近くにアパートの一室を借り、『薔薇族』や、少年の写真集などを置き、そこに行っては楽しんでいるそうだ。
 
倉庫をくまなく探して、少年に関するものを全て、買い求めてくれた。
 
それから10数年の年月が流れているのだから、病気でもされて寝込んでしまったりしたらどうなるのか。
 
本人はあの世に行ってしまえばいいだろうが、後に残された奥さんや、子供さんが知ったらどんなにびっくりすることか。
 
そういうことが起きることを予想して、「編集室から」のページに、ぼくは読者に注意を呼びかけていた。
 
「ダンボール箱に入れて、「友人の◯◯さんからの預かりもの」と書いておきなさい」と。
 
年に何人かからは、結婚するので家に置いとけないと、ダンボール箱で、いくつも送り返してきた。
 
買ったものを何年もして、出版社に送り返すなんてことをする雑誌は他にはないだろう。
 
買うときも大変、処分するのも大変。
 
不思議な雑誌だった。

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