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2017年2月13日 (月)

「禁色」って何? それどういう意味?

桂たかしさんの三島由紀夫さんの話、いよいよ面白くなってゆく。
 
桂さんってどんな人物だったのか?
 
 
 
「河田社長という中年男と悠一の、いま流行の援助交際もあるし、行きずりの学生と、ラブホテルで激しい情事を愉しみ、帰宅すると学生のコロンの匂いを妻からとがめられたりする。
 
いくつか拾い出してみたが、『禁色』は、古めかしさもないし、ホモとして読んで面白い作品と思うのだが、現在、30歳前半くらい迄の若いホモの仲間に訊ねてみると、読んでいないものが圧倒的に多い。
 
『禁色』という作品名すら知らない。
 
「何? それ……。どういう意味なの……」
 
なんて返事をされる。
 
三島由紀夫という作家の存在すら知らない子も多いのには、いささか驚いた。
 
 
 
三島文学を少しでもかじったことがあれば、いかにも三島らしい題名と思うだろうが、よく判るようで、判らぬ題名ともいえる。
 
三島の作品は、華麗な修辞が、あまりにも多くちりばめられ、スノヒズム風なアフォリズムに彩られ、文章が装飾過多な鎧で固められていて、難解でとりつきにくい。
 
大部な作品は、読み進むのに難渋するのだ。
 
 
 
三島は、『永すぎた春』『美徳のよろめき』『夏子の冒険』など、数多くの読みやすい作品もあるが、読者から、そうした作品は高い評価を得られない。
 
『肉体の学校』など、ゲイ風俗を点描させて、愉しさにあふれた小説と思うが、どうして評価されないのか。
 
難解、重厚な作品群に、押しつぶされ、埋もれている作品が惜しまれる。
 
作者にとっても不幸なのではあるまいか・・・。
 
 
 
遺作の『豊饒の海』も、空疎な大作で、文学者としての衰えさえ感じる。
 
この作品だけで判断するなら、書くことがなくなって死んだとする説も、納得できよう。
 
しかし、書きたいと発言していた『新古今』の藤原定家については、筆を染めずして終止符は打たれた。
 
死を準備していたのは事実であるが、一時的な精神の弱まり、もしくは高まり、病んでいたと言えるのではあるまいか。
 
 
 
私は小学生のころから読書が好きで、父の書架から、そっと抜き出して乱読していた。
 
好きだったのは、泉鏡花と谷崎潤一郎だったから、ませたガキだったと思う。
 
母が大切にしていた、吉屋信子や川端康成の少女小説とか、久米正雄や菊池寛の恋愛小説も読みふけった。
 
甘ったるい小説を書いたり、キザな詩を綴ったりするようになり、中学時代に参加したのが、『青銅文学』という同人誌だ。
 
そこには寺山修司とか、渡辺淳一など、実力ある先輩がたくさんいた。
 
主催者は樫村幹夫で、中学生は私一人だったから、同人達からかわいがってもらった。
 
 
 
当時の文学少年にとっては、三島由紀夫は神の如き存在で、同人の集まりの折には、三島さんの作品は話題の中心であり、新しい作品が発表されると、すぐ読み、単行本になると購入した。
 
だから『青の時代』など、初版本を何冊か持っているけど、正直に言えば、私には三島作品を理解できなかった。
 
代表作の『仮面の告白』も、聖セバスチャン殉教図を見ながら自慰する場面や、近江という不良の上級生に惹かれる主人公の様子など、ホモムードの箇所ばかりを何度も読んだのだった。
 
 
 
そんな私が三島邸を訪ねたのは『青銅文学』の新しい号を届けに、樫村、寺山先輩に連れられて行った時だ。」
 
 
 
さあ、これからだ。
 
やめるわけにはいかない。
 
次もお楽しみに。

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コメント

意味は、大きな辞書には載っています。
禁色(きんじき)の反対語は、許色(ゆるしいろ)との事ですよ。

投稿: | 2017年4月 1日 (土) 02時00分

  檜俊輔は、当時 山○聰さんが、候補にあがっていたそうです。

投稿: なみへい | 2017年2月24日 (金) 09時18分

悠ちゃんを演じられるのは、全盛期のN山仁さんだと私は思います。
三島さんの好みの悠ちゃんのイメージは、もう少しごつい人らしいが。
「間奏曲」の章で、動物園での稔との出会いが好きなので、
誰かと演じてほしいが、三島遺族は演劇化は拒否らしい。
大学構内での学生との出会い場面も好きです。
禁色はページ数が多く、完読に10日~1か月必要。
伊藤さんにも完読してほしい。

投稿: | 2017年2月22日 (水) 03時05分

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