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2017年3月11日 (土)

愛煙家よ、声を大にして怒れ!

ぼくの憩いの場であり、自分が書いたブログを読めないぼくのために、店長の奥村君が見せてくれる。
 
カフエ織部には、朝日新聞と日本経済新聞が置いてある。
 
それを読むのを楽しみにしているぼくのために置いてくれているようなもので、2、3人のお客しか読まないのでは。
 
 
 
日本経済新聞は、貧乏ぐらしのぼくには株を買うわけでなし、世の中の経済の動きを知ったところでどうにかなるわけでもない。
 
最後の頁の文化欄には「私の履歴書」というコーナーがあって、連載で経済界の大物が書いている。
 
成功した人の話は教えられるものがある。
 
 
 
それとわりと長文のエッセイが面白い。
 
2月26日(日)の朝刊に、石毛直道さんの「愛煙家のひとりごと」は、30平方メートル以下のひとりできりもりしているバアや、スナックだけが例外として喫煙を許されるなんて規制ができる時代に、こんなエッセイを載せていいものだろうか?
 
石毛さんは、1937年生まれ。民俗学者。国立民族学博物館名誉教授で、著書に「食卓文明論」「日本の食文化史」などがある。
 
ぼくは煙草は1度も吸ったことはない。
 
父が酒も煙草も縁がなかった、
 
母から学生時代に「煙草は吸うな」と言われていたので、素直なぼくは、母親の言うとおりになってしまった。
 
戦時中は酒や煙草は配給制で、どこの家にも公平にくばられていた。
 
母はそれを物々交換していたようだ。
 
 
 
「喫煙は、あなたにとって肺気腫を悪化させる危険性を高めます。
 
喫煙はあなたにとって脳卒中の危険性を高めます。
 
とは、日本で発売されている煙草の箱に記されている警告である。
 
たしかに煙草は健康に悪影響を与える嗜好品であろう。
 
しかし健康の関係でいえば、自動車の排気ガスも有害であろう。
 
自動車だけではなく、工業の動力源として使用される化石燃料による地球温暖化によって、大規模な環境変化が起こり、人類という種の存在に関わるような事態が発生するとの予測もある。
 
「煙草をやめろ」と言うならば、「自動車に乗るのもやめろ」といいたくなる。」
 
 
 
石毛さんのいわれるとおりだ。
 
石毛さんは書いていないけど、放射能だって飛び散っているに違いないのだ。
 
かつてぼくが経営していた、カフエ「イカール館」で「煙草を大いに吸おう」という催しを開いたことがある。
 
専売公社の方もふたり参加されてよろこんでくれた。
 
あのとき集まった愛煙家たちの幸せそうに煙草を吸う顔は、今でもまぶたの底に焼き付いている。
 
なんでこんなに、煙草を吸う人がいじめられ、悪者扱いにされなければならないのだ。
 
「怒れ! 愛煙家よ!」と、煙草を吸わないぼくが叫びたくなる。
 
 
 
わが家には、ぼくの女房と、一緒に住んでいる息子がヘビースモーカーだ。
 
中学3年生の男の子のそばでは吸うなと、いくら注意しても吸うので、もう、あきらめている。
 
石毛さんは、こんなことを書いてしめくくっている。
 
 
 
「もうすぐ80歳になるわたしが、これから禁煙したところで、どれだけ長生きできるものやら。
 
それより煙草をやめることにともなうストレスで寿命を縮めることになりそうだ。
 
そんな自分勝手な理屈をこねて、煙草に火をつける、この頃である」
 
 
 
「鬼平犯科帳」の吉右衛門のキセルで、きざみ煙草を吸うシーンをなくしてしまったら、つまらないものに。
 
煙草は文化なのだ。

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コメント

同席している他の人が、流れてくるタバコの煙で、のどが痛いことを理解しましょう。
さらに、その同席しているだけの人の発がん性は、国際がん研究機関によると、アスベストやカドミウムと同じ分類の評価内容で、『人に対して発がん性がある』です。

投稿: | 2017年3月19日 (日) 00時59分

文學先生、はじめまして

私が恩師と慕う学校の先生も愛煙家で
「日本に限ってはもう今世紀中に煙草は消滅するだろう」という以下のような見解をお持ちでした。

誰かに叩かれるくらいなら……不健康だというならば……
と言った具合の理由から日本では喫煙者が次々と煙草をやめるサイクルが確立している
また現在の喫煙者の殆どが30代~50代ほどの男性との事で、もう産業自体に未来がない
こう言った理由から、未来へ向けてもはや煙草という存在は滅びつつある。

私に向けてそう静かに語る先生の横顔は寂しげに見えました。

確かに煙草は有害ですがしかし昔から人の生活に寄り添った物品であり、正しく文化と言える者だったでしょう
ですが、悲しい事に世間ではもう喫煙者も立派な少数派

文化とは発生しそして消えて行く物、故にこれもまた寂しいですが、時代の、歴史の流れなのだと思います……。

投稿: 西 | 2017年3月11日 (土) 17時34分

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