書棚に眠っていた竜超君の本!
彩流社から出版したぼくの著書『裸の女房』と『やらないか!』手元に1冊もなくなっていた。ついつい出会った人にあげてしまうからだ。
彩流社の河野和憲さんに、5冊ずつ送ってもらおうと、電話番号を探したが、人名簿に載っていない。
書棚の中を見たら、竜超君の著書『消える新宿二丁目』が目に入った。
9年前に出版されたものだ。
カバーの装画は山川純一君の画集から使っている。
勝手に使ってけしからんと思うものの9年前のことだから仕方がないか。
276ページもの上製本で、定価2500円+税、本嫌いのぼくは目を通した記憶はない。
9年間も書棚で眠っていて、彩流社の電話番号を知るために、眠りから覚めたというわけだ。
パラパラとページをめくってみると、よくまあ調べて書いている。
2008年(今から10年も前)11月25日、下北沢にてとあり、「ゲイマガジン創始者が振り返る、その隆盛と凋落」と題して、竜超との対談が18ページを使って載っている。
そんなことがあったのかと思うだけで、すっかり忘れてしまっている。
昨日、誰と会い、何を食べたのか忘れているぐらいだから、10年前のことなど記憶にない。
しかし、その対談をしたときの本というものは残ってしまうものだから、嘘、偽りのない本当のことをしゃべっている。
単行本の中に残してくれたのはありがたいことだ。
略歴が書かれている上に、ぼくの写真が載っているが、10年前ってまだまだ若い。
『薔薇族』が200号になったときに、新宿のヒルトンホテルで盛大な出版記念パーティーを開いた。その頃がピークだったのかも。
ピーコさんも来てくれたし、京王ホテルで飛び降り自殺をした沖雅也さん。今のぼくは時代劇を多く見ているが、若い時の沖雅也さんは魅力的な俳優さんだった。
日本テレビの連続ドラマ『同窓会』は、初めて男同士のゲイの世界をお茶の間に飛び込ませた画期的なドラマで、「ラブオイル」を画面にアップさせてくれたので、「ラブオイル」の売り上げもアップした。
『薔薇族』のノンケの編集者M君が、力をつけてきて、その反面、藤田竜くんが体を悪くして、力が入らなくなってしまい、全体を統一するカラーというものが、だんだん薄れてきてしまった。
ビデオの会社とタイアップして、モデルを撮影している間に写真も撮り、それを『薔薇族』に提供してもらう。
これはいいアイデアだったけど、ちゃんとしたカメラマンが撮った写真とは、迫力がないのは仕方がないことだった。
木村健二君なんて、プロレスの写真を撮っていたカメラマンだけど、自衛隊時代に写真を学び、結婚式場での写真を撮っていた人なので、今見てもいい写真だった。
亡くなられてしまったけれど、波賀九郎さんの存在は忘れることはできない。
サヂスティックな写真を撮る人なので、いきなりオチンチンをぐっと握ったり、口に含んだ水を顔にかけて、モデルがびっくりしてる写真は迫力があった。
アメリカ人のボブさんと知り合ったおかげで日本では手に入らなかった、アメリカでのゲイ雑誌や、ビデオをトランクいっぱいに詰め込んで持ってきてくれた。
ジェフ・ストライカーのオチンチンは巨大で、コカコーラの瓶をぶら下げているようなモデルだった。その写真を袋とじにして売ったのだから反響はすごかった。
忘れるところだった。竜超君ってすごい才人だ。ゆっくり読んでみようと思う。
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