「文ちゃんと語る会」は幕を閉じる!
「文ちゃんと語る会」2018年4月21日(土)下北沢南口のカフエ「織部下北沢店」での集まりを最後にやめようと思う。
この会がいつから始まったのか、まったく覚えていないが、5、6年は経ったのではなかろうか。
た最初の会合は、森鴎外の長女、森茉莉さんが、仕事場として、人と会ったりするために毎日のように通いつめていた、純喫茶「邪宗門」だった。
ただ、わが家から近かったが、下北沢南口から急ぎ足で歩いても20分はかかるのが難点だった。
それから下北沢北口から歩いて5分ぐらいにあるカフエ「占茶」に移した。
急な階段を登って2階にあった。蔵書がズラッと並んで椅子も座り心地の良い豪華なもので、夫婦で店をきりもりしていて、ママは有名な占い師で奥の部屋で、お客と向き合って占いをし、ご主人がカウンターの中で、コーヒーを淹れる。簡単な食事もできる申し分のないお店だった。
なんでそこから他へ移したのか、忘れてしまったが、会を開らく時間の問題だったと思う。
次は7階建のビルのオーナーであるご夫婦が経営するカフエ「つゆ艸」を選んだが、店が狭く、外からガラス越しに店内が見えてしまうのが欠点だった。
このお店は作家の吉本ばななさんがお気に入りのお店で、ご主人は元和物の骨董店をやっていた人で、店内の飾りつけも一点、一点が考えて置かれている。
カウンターは4席しかないが、ママの由美さんの笑顔が愛らしく、おしゃべりしてくれるので、老人たち(ぼくもそのひとりだが)が、次から次へと集まってくる憩いの場だった。
その次は織部焼の陶器を並べるコーナーと、カフエの部分が分かれているお店。大きなガラス扉の外はタバコを吸える透明なビニールで囲まれた椅子席が15くらいか。そこで土曜日の開店時間の11時から1時までを使わせてもらっている。
店長は以前はデザインの仕事をしていたそうだが、岐阜で大きな店を持ち、各地で支店を出している会社の会長さんがお父さんだ。
この「織部」下北沢店は3階建てで、1階がカフエ、2階は美容院、3階は会社の事務所として使われている。
露地の奥にある静かなお店で、椅子も大きなゆったりとしたお店なので、犬を連れてくる人、乳母車で小さな子を乗せてくる人も入りやすいお店で、そんなお店は下北沢にはない。
3年前にオープンした時から、ぼくはこのお店でコーヒーを飲むようになった。会社の会長さんが朝日新聞と日経新聞を置きなさいということで、いつも新聞が置いてある。
今のぼくは東京新聞だけしか購読していない。朝日新聞はぼくの著書の『ぼくどうして涙がでるの』を生んだきっかけを作ってくれた恩義のある新聞なので取り続けたかったが、ふところ状態が悪いのでやめざるを得なかった。
「織部」の店長と口をきいた最初のきっかけは、そのときに限って袋とじのついた週刊ポストだったと思うが、その袋とじの中を見たいと思っていたら、店長がハサミを持ってきて中を見せてくれた。それが最初の出会いだった。
それからは店長にお世話なりっぱなし、年賀状を作ってくれたり、ネットを見せてくれたりありがたいことだ。
語る会を取材にNHKが来てくれた。昨日はぼくの自宅だった。もうしゃべる話のタネが尽きている。もう、これで幕を閉じようと思ってしまった。長いことありがとう。
この会が最後ならもっと丁寧に書くんだった!
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コメント
初めて投稿します。
昨年新宿二丁目のことを調べていた時に伊藤文學さんのことを知って、「文ちゃんと語る会」に参加したいと思ったものの、20代の女子一人で参加してもよいものだろうか…と躊躇していたところでした。思い立ったが吉日で参加すればよかったです。
機会があればぜひ文學さんのお話を伺いたいです!
投稿: くろまめ | 2018年5月 5日 (土) 14時14分