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2019年2月18日 (月)

本当のホモの愛情は心と心の問題だ!

ゲイ雑誌が次々と姿を消してしまった。
 
これらの雑誌は小説や劇画を描く人の発表の場でもあったのだから、これらが無くなってしまえば発表の場が無くなってしまう。
 
唐沢俊一さん、ぼくの良き理解者で、22年前に光文社文庫『トンデモ美少年の世界』にぼくが出版した『ホモテクニック』のことを紹介してくれている。
 
A
 
「「第二書房」といえばかの『薔薇族』を出している出版社だ。
 
発行人の伊藤文学氏は、自身はヘテロ人間でありながら、ホモであることを悩む若い人々の苦悩を救うために『薔薇族』を創刊したという人で、この『ホモテクニック』は、そういう伊藤氏の理念のもとに、同性愛の存在と歴史を考察し、かつ、フィジカルな面においてもハッキリと「男性が男性を愛するにはどうしたらいいか」について考察した画期的な本なのである。
 
地下出版としてならともかく、一般書籍としてこういう本を出したということの革新性と勇気は、いくら称賛しても称賛しきれるものではない。
 
読者の欲求にも充分応えたとみえ、昭和43年7月末(1968年・今から51年前)に第1刷が出てから、11月半ばにはもう3刷までいっている」
 
 
 
確かに唐沢俊一さんの言うように、51年前の日本では、ホモの世界は隠花植物とまで呼ばれ、誰もが自分の性癖を隠して、ひっそりと暮らしていた時代だ。
 
マスコミの世界でも同性愛の世界はタブーで、同性愛の本など出す出版社はなかった。
 
社員が何人もいる出版社では、同性愛の本を出そうと言う人がいても、とんでもないと握りつぶされてしまっただろう。
 
わが第二書房は社員はぼくひとりだけ。
 
父は女性に狂っていて、ぼくに仕事をまかせっきりだったから、ぼくが決断すればよかったからできたことだ。
 
そうはいうもののぼくだって『ホモテクニック』なんて、ずばりの本を出すということは、かなりの勇気が必要だった。
 
『レズビアンテクニック』を先に出したぐらいだから……。
 
 
 
「この『ホモテクニック』の前書きで、著者の秋山正美は意外にも、一般にホモセクシュアルと呼ばれているものは本当の同性愛ではないと言っている。
 
同性を思ってするマスターベーションなどは単なるエゴイズムとナルシシズムであって、本当の愛情などではない、遊戯的、機械的刺激の方法にすぎないと断言するのである。
 
お互いに快楽のみを目的にして行うホモセックスも性器の相互刺激にすぎないという。
 
本当の愛情とは心と心の問題であり、それがありさえすれば、その相手がたまたま同性であることに、そうまで苦しんだり、恥じ入ったりする必要はない。
 
それ故に、この本は同性愛そのものを書いたのではなく、こんにち同性愛と呼ばれているものの正体を、あかるみに出してやりたいという思いから書いたのである、というのである。
 
なにやら複雑ではあるが、僕が古書店でこの本を買ったとき、中をパラパラと見てみると、この本の最初の持ち主が、その部分にしっかりと傍線をひいていた。
 
ホモの読者にとっては、心にグサリと突き刺さる言葉であったのだろう。
 
そしてこの本は、第一部で世界史の中における男色史を述べ、続く第二部で文学に描かれた男性同士の恋愛を紹介し、第三部で具体的な男性同士の性行為のテクニックを述べている。
 
この本一冊で、ほぼホモという概念の全貌がつかめるという点では、基本図書的なものといえる。」
 
 
 
唐沢さんの書いていることが面白いので、書きたいと思ったことと違ってしまった。

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コメント


「ホモ」という言葉は、思いやりが無く、自分には関係ないけど、という傍観者の冷たさをなんとなく感じます。
もっと思いやりのある言葉は、ないのだろうか。

投稿: | 2019年2月23日 (土) 09時32分

文章から察すると、引いた視点からの分析のように考えられます。最後に具体的なテクニックに入って行くという構成も、編集のプロが入ったからか、著者の方が学術的な素養のある方からなのでしょう。
中にいる当事者ではわからないであろうことも多いだろうし、貴重な本のようですね。

投稿: 著者の方は学者なのでしょうか | 2019年2月18日 (月) 02時25分

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