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2019年3月18日 (月)

文通欄で出会った時代とネットの時代と!

「ホモの敵はホモ」自分がホモだから、相手の弱みを知っている。
 
文通欄を使って相手を脅す悪い男もいた。
 
 
 
豊島区・M雄 東京で生活して3年。都内のある私立大学に通学しています。通学の途中、太った温厚な年長者を見ると、あんな人と交際したいといつも思っています。ぼくは170センチ、57キロ、ボウリングが好きです。地方から出張で東京にくるサラリーマンを歓迎します。(『薔薇族』1972年7月号)
 
 
 
この大学生は地方から出張してくる年輩者に狙いを絞り、ホテルに誘って、コトが終わったあとに、すごんで金を要求していた。
 
こんな悪い男は文通欄を利用する人の中で数少なかったが、これはどうにもならなかった。
 
しかし、投稿するのには住所を明記しなければならないという脅す側の弱みも持っていた。
 
同じように年輩者を狙い、巧みな文句でワナをかけた男もいた。
 
 
 
新宿区・面影 初投稿。容姿は普通、独身でひとり暮らし。最初にこの道を教えてくれた人が優しい親父さんで、それ以来、年輩者に憧れ、心より話し合える全国の40〜50代の親父さんタイプの方からの便りを待つ。167×57、28歳(『薔薇族』1974年5月号)
 
 
 
この男には20通ほどの手紙が届いたのだが、50過ぎの実直そうな親父さんが被害に遭った。
 
文通2度目でこの男と会い、ホテルへ直行。
 
そのセックスが一方的だったためにショックを受けたので、示談金25万円をよこせと言われたという。
 
警察に勇気を出して被害届を出したところ、幸いなことに男はすぐに逮捕された。
 
 
 
もっと込み入った悪い男の手口もある。
 
文通欄を通じて知り合った人たちに、裏の写真を見ないかと持ちかける。
 
希望する人からは入会金のようなものをとって会費にし、その人に10日間だけ写真を貸し出す。
 
見終わると小包で送り返すのだが、その小包が雨で濡れて破れ、中身がはみ出し、それがために警察沙汰になったと言って、保釈金として25万円貸してくれとすごむというものだ。
 
創刊翌年の1972年のことで、この頃はまだホモビデオなんてものはないし、そのものずばりの写真を誰もが見たいと思っていたからまんまとひっかかってしまった。
 
ヤクザのような人は、ホモの弱みを知らないから脅すようなことはなかったが、ホモの男が脅すのだからどうにもならない。
 
脅しをひどく恐れるのは伝統的に、教員、銀行員といった社会的に信用を重んじられる職業の人たちだ。
 
写真の事件で脅された人も公務員で、職場にばらされるのではないかと心配で夜も眠れないと言っていた。
 
文通相手はどんな人間かわからないのだから、たとえ好みだとしてもすぐには信用せず、ある程度長い時間をかけて、相手を理解する努力が必要なのだが、どうしても早く会ってセックスがしたいという思いが先になってしまうので、悪い男にひっかかってしまう。
 
 
 
相談を受けると、ぼくは警察に同行したり、連絡を取りもったり、説得に当たったりしたことも何度もあった。
 
警察の人もよく協力してくれた。
 
喫茶店でお金を渡すところを張り込んでいて逮捕してくれたこともあった。
 
 
 
文通欄のデメリットを紹介してしまったが、こんな事件は少なく、いい人と出会って一緒に長いこと住んでいて、上京してくるたびに我が家に訪ねてくれる人もいた。
 
今の時代、ネットで出会う人たちはどんなことになっているのかは、ぼくには分からない。
 
文通欄は時間がかかって出会うわけだし、住所も分かっていることだから、そう悪いことはできなかった。
 
手紙は文章や、文字である程度、相手の教養の程度は分かるが、ネットはどんなことになっているのだろうか?

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コメント

やっぱり、文通相手に住所等の個人情報を教えてはいけない。

投稿: | 2019年3月21日 (木) 12時42分

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