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2019年3月 9日 (土)

『道ばたの雑草』に目を向けよう!

2月の終わりのころ東京新聞1面の3段8割の書籍広告のひとつに目がとまった。
 
『写真集 道ばたの雑草 小口茂樹著』(リフレ出版・¥1800+税)
 
サブタイトルに「――路傍に佇む楚々とした麗人たち――」とある。
 
広告文は「一瞥もせずに通り過ぎてしまう大都会の四季折々の草花。
 
人生もまたそんなものか、今、歩いてきた道をあらためて振り返ってみると、何と、なかなか綺麗ではないか。オールカラー」と。
 
ぼくも『薔薇族』を創刊する前は、単行本ばかり出版していたので、3段8割の小さな広告の原稿を少しでも他の出版社の広告よりもめだつようにしようと苦労したものだ。
 
朝日新聞は広告料が高いので、一度も出したことがなかったが、東京新聞は営業マンが熱心でよく訪れてきたので、広告を出すことが多かった。
 
 
 
かつては下北沢駅周辺には、書店が7、8軒もあったが、今は姿を消してしまった。
 
一軒だけ残っているのは、スーパー「ピーコック」の3階にある三省堂書店だけなので、アマゾンなどに頼まず取り寄せるようにお願いした。
 
1週間かかるということだったが、3日もしたら「入荷しました」と電話がかかってきた。
 
本を取りに行って『林 忠彦・昭和を駆け抜ける』(クレヴィス刊・¥2700)の写真集も取り寄せるようにお願いした。
 
「世田谷美術館」でも昭和の時代の写真展が開かれているが、辺鄙な場所にあるので見に行けない。
 
車に乗っていた時代はよく訪れたが……。
 
 
 
『写真集 道ばたの雑草』の著者は、1951年東京生まれ。
 
世田谷区の奥の方の奥沢という街に住んでいて、医学博士で整形外科専門医で整形外科医院も開業している。
 
序文を読むと「学術的な定義とは言えないが、本書での雑草とは、人の生活圏にあって、人から踏まれたり刈られたりこそされるが、水一滴与えられず、自立して成長、増殖する草のこととした」とある。
 
写真集は週刊誌を横にした変形の本で、140頁オールカラーだから、¥1800は安すぎる。
 
小口先生は整形外科医とは思えない、神経が繊細で、心のやさしい方だから、誰も見もしない路傍に生きる雑草に目を向けられたのだろう。
 
世田谷区は人口も多く、そして広い。
 
世田谷に住んでいながら奥沢の街には行ったことがないが、緑も多く広い庭の家に人は住んでのどかな住宅地なのだろう。
 
ぼくが住んでいる代沢の街は、歩道も車道もすべてコンクリートで固められ、雑草が生えるところがない。
 
それでも雑草は生命力が強い。
 
どこから種が飛んできたのか、コンクリートの僅かなすきまに土が少しでもあれば、そこに根を下ろしい生きている。
 
写真集をよく見てみると、4、50年前の代沢は、そんなに家も密集していなかったから、土の部分も多かったので、この写真集にあるような花が咲いていたことを思い出した。
 
春夏秋冬に分けて、咲く花を編集しているが、先生は昼食を兼ねた散歩中に撮影したもので、園芸の影響を受けている宅地や、公園は除外したとある。
 
先生はご自分の生きてきた道を多くの雑草の中に重ね合わせているようだ。
 
代沢の街もよく注意して見れば、どくだみやタンポポは咲いている。
 
この写真集に目をとめる多くの人がいるような、平和な日本になってもらいたいものだ。

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