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2019年4月20日 (土)

男と男で精神の子を生むんだ!

『薔薇族』の初期の頃の「少年の部屋」に投稿してくる高校生の文章力は、今の時代の高校生とは比べものにならない。
 
1982年の12月号№119(今から37年前)の「少年の部屋」の投稿欄に、大阪市に住むフューチャーテラー君が、「精神の子を生むんだ」と題して投稿している。
 
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「古典の授業中にふと窓の外に目をやると、今まで夏の太陽の中で育っていた木々、草花たちが妙に違って見えていた。
 
窓の外からはもう秋風が吹いてくる。その時、教壇で先生が短歌を詠んだ。
 
 奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき
 
今の私の心境にぴったし。ああいった歌を作った人たちが生きていた時代にも、やはり秋はあったのだなあ。まったく時間というものが歌の世界にはない。そうだ、きっとこういう人たちの中にもホモはいたんだろうな、などと思ったりもした。本当に人類が生まれてからホモはいたと思う。なんだか当たり前の話だが妙な気分である。
 
僕は今、結婚したい気はべつにない。まだ高二だからだと思うけれど、ただ漠然と考えているのではなくて、真剣にそう思っている。
 
親がどうのこうのと言おうと、僕は結婚しないつもりでいる。それは古い儀式やしきたりに対する一種の反抗でもあると思っている。
 
古来からホモが弾圧されたみたいな形になったのも、もとはと言えば、みんなこの古い儀式、しきたりのためだったと思う。その証拠に、ホモなのに結婚している人が多くいる。ホモだから結婚してはいけないとは思ってはいない。
 
ただ結婚というのは男と女とのセックスから成り立つと思う。口の上ではきれいごとをたらたら言っても、要はセックスが合うか合わないかで、その夫婦の間柄は決まる。僕はホモだ。女の人と結ばれて肉の子供を産むより、男の人と結ばれて精神の子供を生んでゆくつもりである。それは女の人に対しても失礼にあたらない。
 
でも、僕がこういったことが言えるのも時代が時代だからだと思う。今、僕自身、自分がホモであることにべつに悩んだりしてはいない。でも、もしか僕が戦前に生まれ、生きてホモだったら、きっと、産めよ増やせよのその時代の掛け声に従い、結婚していただろう。
 
たぶん、古来から多くのホモたちは悩み続けたと思う。面白くなかったと思う。そういった人たちの気持ち、なんだか心にじ〜んとしみこんでくる。
 
そうだ僕たちは、そういった人たちの後を歩いてはならないのだ。新しい僕たちの世界を僕たちの手で創ってゆかねばならないんだ。だから僕は今、フューチャーアソシエイションといった未来会を創った。
 
現代の若いホモ、理解者を集めて、それぞれの意識を高めようとするために。たくさん全国から手紙が届いている。整理が大変なくらい。なかには変な手紙もあるけど。そんなことにめげずに頑張っている。
 
<パイプライン>というお店にも、若い高校生や、中学生がたくさん集まるから、FAのポスターを貼らせてもらっている。
 
とにかくFAは今、大変大きくなってきている。その分、内容のほうもしっかりしてゆきたいと思っている。僕自身もその組織のために動かなければならない。いろいろと困難が生じてくるだろうが、俺も男、やったるぜ!」
 
 
 
こんな進歩的な高校生がいたとは。
 
思いきっていろんな問題があったけれど、他誌にはない中・高生のための「少年の部屋」のコーナーを創ったからだろう。
 
恐らくこの会、残念ながら長く続けられなかったのでは……。

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