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2019年6月17日 (月)

百合族のための雑誌を出したいと!

今から37年前、ぼくは「百合族のための雑誌を!」と題して、1982年4月号の「伊藤文学のひとりごと」のコーナーに書いている。
 
「本気で百合族のための雑誌を出したいと考えていたことがあった。
 
なぜ、男の人たちのそういう雑誌があって女の人のそういう雑誌がないのでしょうか。
 
女しか愛せない女の人が、この日本にたくさんいるのです。薔薇族よりも多いのか、少ないのか調べようがありませんが、厳然として存在していることは間違いないのです。
 
東京には昼間から、男と女が街角のカフエで出逢うと同じようにと、談話室「祭」のような店もあり、数億の巨費を投じてのゲイホテル「24会館」「大番」があり、ゲイバアも増え続けています。
 
いまや行動を起こしさえすれば、仲間を見つけることは、それほど難しいことではなくなってきたのです。
 
それにひきかえ、レズビアンの人たちのほうはどうでしょうか。『薔薇族』が発行されて間もなくのころ、「若草の会」の主催者の女性が、僕の家を訪ねてきたことがあります。
 
この会も主催者の努力で、それこそ細々と続けているそうですが、会員数は百数十人とのことです。
 
女性の読む雑誌は、この日本では戦後37年が過ぎているというのに、創刊される様子はありません。レズバアもあるようですが、気軽に誰もが行けるというお店ではないのです。男性にくらべて、女性を愛する女性たちはあまりにもみじめです。
 
この時代、今のように女性の職業は限られていたから、男と結婚して専業主婦になるしかなかったのでしょう。
 
最近、『薔薇族』を読んでくれている女性がめだって増えてきています。そのことはうれしいことというよりは、悲しむべきことなのです。『薔薇族』は女の人の読む雑誌ではないからです。
 
新宿の「祭」も、僕は女性も入れてあげたいのですが、従業員たちが女性が来ては困るというのです。お客さんも同じ意見です。
 
僕も女性たちをなんとかしてあげたいと、思っているのですが、『薔薇族』を出し続けるだけで精一杯です。
 
ところが「若草の会」の主催者の強い要請がたびたびあって、なんとかして女性のための雑誌を出したいので、力を貸してほしいというのです。
 
僕が10年前にこの雑誌を出そうとした時、周りの人たちからはやめろという声が大でした。やりなさいという人はひとりもいませんでした。
 
読者の中にも「同性愛者を食い物にしている」という冷たい声もありました。でも僕は永い目で見てもらいたい、そう思って10年間頑張ってきました。いま、ここで女性のための雑誌を創刊させたら、他人はなんというでしょうか。
 
でも、僕は女性のための雑誌を出すことを決意したのです。一つの大きな動機は薔薇族と百合族のお見合いの会を「祭」で開いたのですが、男性は多数出席してくれましたが、女性はひとりも出席してくれませんでした。
 
レズビアンの人たちのための雑誌を創刊させれば、この時代の一番の大きな結婚問題が少しは解決するのではと、僕は考えていたようです。」
 
 
 
結局、レズビアンの人たちのための雑誌は出せなかったけれど、出したとしても成功しなかたのでは。
 
ネットの時代、百合族のひとたちはどうしているのだろうか。
 
池袋にレズバアが多く誕生しているそうだ。
 
いいことではないか。

  

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