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2019年6月15日 (土)

たった一組だけのうれしいご夫婦!

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1999年(20年前)№314・3月号、表紙絵は野原くろさんだ。
 
なんとページ数が544ページもある。
 
厚さが2.3センチ。
 
もう廃刊になる5年ぐらい前の『薔薇族』だ。
 
広告もたくさん入っている。
 
 
 
ネットとスマホの普及が急激で、あっという間に廃刊に追い込まれてしまったのか。
 
重い『薔薇族』を手にすると、なんとも言えない思いにさせられる。
 
裏表紙には一般企業の「液体の芸術・タンカレー」の広告まで載っている。
 
 
 
「幸せのカタチ」を男女ふたり暮らしの中にみつけて! 『薔薇族』の歴史の中でも革命的な出来事! 「結婚」を考えている読者に「夢」と「希望」を
 
「薔薇通信」の「結婚コーナー」で結ばれた男女の愛の巣を訪ねて……。伊藤文学
 
この夫婦とは年賀状のやりとりをずっと続けているが、ふたりの男の子も大きくなってもう成人しているのでは。
 
「僕は、この雑誌を創刊したころから、読者にとって一番の関心事(今は急激に世の中が変わってきて、結婚しない男女が増えているが)は、「結婚」の問題だろうと考え、そのことをずっと考え続けてきました。
 
僕が読者に何をしてあげられるだろうかということを考え、文通欄の「薔薇通信」の中に「結婚コーナー」を作ったのです。
 
理想は愛する男同士が一緒になることですが、現実に日本では、それがまだ無理なのですから、そこに至るまでのひとつの方法として、男女が理解して結婚したらというのが、僕の考え方だった。
 
「偽装結婚」ではないかという批判もあるでしょうが、そんな言葉では片付けられない問題ではないでしょうか。
 
このコーナーが縁になって結婚した人もかなりの数、おられたと思いますが、今まで誰ひとり僕に知らせてくれた人はいませんでした。それが1999年10月頃、結婚式の写真を刷り込んだハガキが送られてきた。
 
これはうれしかった。このハガキが読者にとっても大きな関心事であるだけに、『薔薇族』の長い歴史の中でも革命的な出来事と言えるだろう。
 
昨年のある日、僕は「結婚コーナー」で結ばれた男女の新居を訪れました。その街はここ数年の間にどんどん開けた街で、活気が伝わってくる街でした。
 
そんな駅前まで迎えにきてくれたご主人と、少し歩くと、まだ田舎の雰囲気が残っていて、大きなけやきの木があったり、お地蔵さんが道端に立っていたりする。
 
静かなところに最近、立てられたマンションの一室が新居でした。新婚夫婦の生活がにじみ出ていて、ほほえましいかぎりでした。
 
12月に入ってFAXが、ご主人から送られてきました。
 
「さて、本日FAXいたしましたのは報告がございます。妻が妊娠していることがわかりました。もちろん私の子供です。
 
現在2ヶ月目で、出産予定日は来年の夏のことです。私は信じられないような気持ちで一瞬、頭の中が真っ白になりました。もちろん、うれしくてです。自分にとって悲願だった子供ができる。その感激と妻への感謝の気持ちでいっぱいです。」
 
同じふとんで寝ていると言っていたけどよかった。ご主人がんばったね。奥さんもハードな仕事についている方なので、無理をしないで、無事に赤ちゃんが生まれることを祈るばかりだ」
 
 
 
「結婚コーナー」で結ばれた優等生のご夫婦。毎年送られてくる年賀状の男の子の写真。わが家の孫と同じ野球少年だった。
 
もう大学を卒業して成人に。
 
忘れられないうれしい話ではないか。

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