ルネさんの黄金の6年間とは!
人間、外観から見ただけでは、その人の心の奥底まではわからない。今は亡き『薔薇族』の恩人とも言える表紙絵などを長く描き続けてくれた、心優しい内藤ルネさん。
外観から見たらルネさんは、なよなよして女っぽい人に見えるけれど、まさかと思うけれど、ルネさんはサディストの一面を持った人だった。
ルネさんを訪ねて伊豆の修善寺の名旅館「菊屋」で対談をしたことがあった。ぼくだけに話してくれたと思うけど、「黄金の6年間」の驚くべき話だった。
『薔薇族』の初期の頃、日本初と言える男性ヌードを撮りまくった大阪のオッチャンの写真の中の一人の男性の写真が読者に大反響だったことがあった。
長野に住む男性をルネさんと藤田竜さんは大阪のオッチャンから、その男の住所を聞き出して長野に行って青年と会い、一目惚れして自宅に連れ帰ってしまった。
地方の子で朴訥で、純情な子で都会ずれしていない若者だった。
ルネ お尻が利いて、もう敏感なの。若いしすぐに燃え上がるの、出るの! それでね、やっているうちに竜さんのあそこのサイズがMちゃんのお尻の穴と合わないってことがわかってきたの。
文学 ふ〜ん、竜さんのが大きすぎるの?
ルネ 大きすぎるの
文学 ぼくも竜さんのあそこを見たことあるから、大きいのはわかるよ。痛がっちゃうわけ?
ルネ それで私にまわってきちゃったの
文学 サイズが合っていれば、まわってこなかったんだ
ルネ そう、やっぱり、やっている時に痛いのは辛いじゃないの? それで私の「黄金の6年間」が始まったの
文学 はあ〜
ルネ 一緒に過ごした8年間の6年目くらいから女の子ができちゃって、それで最後がきましたけどね。でも、私の全くの思いのままにさしてくれる6年間が始まったのォ!
文学 なんでもさしてくれたの?
ルネ ええ、私が上官なの。ある時は女王であり、謎の伯爵であり、ね。私の命令はなんでも聞いてくれたの。あのマンションの黒い部屋にMを住まわせて。
文学 住まわせちゃったんだ。
ルネ あそこの部屋に住んでたの。それでね、目配せするでしょ、するといつでもすぐにMはOKなの。
文学 竜さんはもう、諦めちゃったんだ。
ルネ 諦めるも何も、もうしようがないじゃないの。Mが痛がっちゃうんだもの。それよりもトンちゃんはどこへ行ってもモテるし、あの頃は一人の人とは、ゆっくり長く付き合わない性格だったからね。
文学 彼はお尻に入れられるのが良かったんだ。
ルネ ノンケなのに良かったの。とても。とても。
文学 その味を覚えちゃったから続いたわけよね。
ルネ そう。うらやましかったんですよ。私、お尻なんか利かないもん。うん、なんでこの人は幸せな人だと思いましたよ。そいでね、これは私は書いて欲しいんだけどね、彼は私の奴隷であり、兵卒だったの。「直立不動」って言えばね、長時間ずっと立ってる。「今日は人間棚」って言って板を持たせるでしょ、そこにコーヒーカップを置いたり、ウィスキーをのせたりして、私は椅子に座ってるでしょ。あすこを勃たせて、そこにいろんなものを引っ掛けたり、結んだりして(笑)。さまざまなことをやった」
今でもルネさんがこんなことを信じられない。ゲイの世界って奥深い! (つづく)
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コメント
オッチャンの写真の中の一人の男性の写真が読者に大反響だったとは、どの写真だったのでしょう。
私も、その頃の薔薇族は全部見てますが、オッチャンは薔薇族創刊の数か月後に亡くなったようですし。
長野に住む男性について、ルネさんと藤田竜さんが大阪のオッチャンから聞き出したのは、昭和何年ころのことでしょう?
文章中に、それぞれ何年頃の話と記載があれば、もっと興味深く読めるのですが。
投稿: | 2019年8月 6日 (火) 03時40分