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2019年10月26日 (土)

同じような人が大勢いる!

『薔薇族』が創刊されたのは、1971年、そのころは隔月刊の頃の8月合、No.19(1974年・今から45年前)まだ「少年の部屋」はなかった。
 
高校生、大学生からの投稿も、少しずつ増えてきていたので、「若い発言」と題して、4人の高校生の投稿を載せている。その中の東京都・M・19歳、大学2年生「だれにも言えないこと」と題する投稿を紹介したい。
 
「僕が初めて『薔薇族』を知ったのは、高校3年生の春でした。確かNo.10(3月号)だったと思います。
 
学校の帰りいつも寄る本屋に、その日もちょうど寄ったのです。そうすると男性の顔が表紙になっている見慣れぬ本があったので、なんだろうと思い手にとってみました。はじめにパッと男性のヌード写真が目に入り、僕は正直に言って大変な驚きでした。それまでは僕もそこらへんにいる高校生と同じように、普通に女の子と付き合っていました。映画を見に行ったり、茶店に行ったり、肩を抱いて街を歩くぐらいの付き合いでした。でも何か一つ物足りなさを感じていて、『薔薇族』を初めて見たとき、僕は反射的にその本を元の場所へ戻してしまいました。
 
大変なものを見てしまった。そうゆう気持ちだったのです。それから毎日、僕は『薔薇族』のことがなぜか気になり、本屋へ寄って見る勇気がなかったので、表紙だけを眺めていました。そのうち、一冊しかなかったその本がなくなってしまったのです。
 
その時、はっきりと、ああ、僕は男が好きなんだなあと思ったのです。そして僕は普通の結婚ができない体なんだ。だから当然、子供もできない。適齢期に達した時、果たして親になんと言えばいいのだろう。なんて、色々と悩んだものです。今でもこういう幼稚な悩みが全く消えたわけではありません。
 
それから一年経って、僕は大学になんとか合格して、今は東京に来ています。去年の11月ごろまで、友達と二人で住んでいました。ダブルベッドで二人で寝ていたこともありました。もちろん友達はホモではありません。
 
一度、彼は僕らの知り合いのバーテンをしている人の友達という人がホモらしくて、寝ているときに脚や服などを触られて、「気味が悪くて朝まで寝られなかった」なんて言っていました。それくらいホモを毛嫌いしているのです。僕も彼と寝ていても、不思議に何も感じなかったんです。
 
高校に入った時からの友達で、よくお互いの家へ遊びに行って泊まっていたからかもしれません。それからお互いに東京に慣れたからと言って別々になったんです。
 
それから一人暮らしになって、初めて勇気を出して『薔薇族』を買ったんです。写真を見て、小説を読んでひどく感動し興奮しました。なんとなく男性に興味を持つということに、後ろめたさを感じていたのですが、同じような人が大勢いるということが、一つの心の支えになったことは確かです。
 
僕が興味を感じる男性は、大体学生服を着て、スポーツ刈りにしてて、どちらかというと、アイビー風の格好をしたスポーツをやっている、みたいな人なんです。学校でも、街でもよく見かけます。そんな時、やさしく抱かれてみたい、そう思うんです。
 
この世に生まれてきて、短い一生だもの、自分の好きなように生きていければ最高ですよね。でも、人間生きていく上には、やっぱり厄介な制約がたくさんあるんです。
 
これだけ心の中を描いて、すっきりしました。こんなこと誰にも言えませんからね。」
 
同じような人が大勢いる。それが心の支えになった。『薔薇族』を創刊して良かった。

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