« スポーツ嫌いのぼくと世田谷学園柔道部! | トップページ | 読者の教師から『薔薇族』は有害と! »

2019年10月12日 (土)

ぼくはノンケとゲイの人との「こうもり」だった!

三島由紀夫さんを「兄」と呼び、「弟」出会った堂本正樹さんが、9月23日肺炎のため死去、85歳。横浜市出身。葬儀・告別式は家族で行った。喪主は長男彩樹さん。と、2019年10月4日の東京新聞に報じられた。
 
奥さんが喪主ではないので、先に亡くなられたのか。
 
2006年2月発行の『彷書月刊』(古書愛好家のための雑誌)3月号は「特集・アドニスの杯」で、ぼくも「アドニスは薔薇族の原点だ!」の一文を寄せている。
 

01_20191010210901

 
巻頭に「アドニスの杯インタビュー・三人のあいだに・堂本正樹さんに聞く」と題して本多正一さん(写真家・文筆家)が聞き手に。
 
三人というのは、三島由紀夫さん、堂本正樹さん、中井英夫さんのことだ。
 
病床の堂本さんの写真が載っている。年齢は85歳。1933年(昭和8ねん)劇作家、演出家。慶應大学中退。歌舞伎、能演劇への関心から三島由紀夫と交遊を深め、「浪漫劇場」創立にも参加。著作も多いが『回想 回転扉の三島由紀夫』(文春新書)は、三島由紀夫の知られざる素顔を描いて話題になった。
 

0_20191010210801

 
ぼくは堂本さんとは何度もお会いしている。ぼくが経営していた下北沢の「イカール館」に来てくれたし、確かペンネームで、三島由紀夫さんのアソコが大きかったという話を書いてくれた。藤田竜さんは逆のことを書いて論争になった。
 
当時は誰しもだが、自分がゲイであることを極端に隠していた。しかし、女性と結婚しないわけにいかなかった。
 
病気で入院したら奥さんに面倒を見てもらわないわけにはいかない。
 
「毎日、女房が来てくれて、本当にありがたいと思いますが、夜、眠れないので、テレビをつけっぱなしにして、昔は馬鹿にしていたサスペンスドラマも、最近は結構面白く(笑)。家に帰れば、それこそ新しい三島全集が月一回、届いているはずなんですけれど。
 
え? これ孫の写真です。三つ、四つかな。ときどき来てくれるんですけどね。かわいいですよ。「おじいちゃん、ガンバレ」なんて手紙に書いてあると、嬉しいものですよ。ホント、ジジ馬鹿で(笑)。」
 
ゲイであっても女性と結婚して、何とか努力して子供を作る。そばに女性が来るだけでも嫌で鳥肌だってしまうような人もいるし、いろいろなゲイの人がいるけれど、堂本さんは病気になって、奥さんのありがたみを知ったのだろう。
 
奥さんの悪口ばかり書いてくる小学校の校長先生だった読者もいたけれど、脳梗塞で倒れてから、堂本さんと同じように奥さんに看病してもらわなければ、どうにもならなくなってしまった。女性と結婚してよかったのか、悪かったのか、それぞれ違うだろうが、独身で一人で過ごして孤独死してしまう人もいる。ぼくにはどっちがいいとも何とも言えない。ゲイ雑誌の編集長は辛い立場だ。
 
三島由紀夫さん、堂本正樹さん、中井英夫さんの3人は、『アドニス』の会員で親交を深めていたようだ。
 
この本多正一さんのインタビュー記事は、興味深いが長いので紹介できないのが残念だ。
 
中井英夫さんは途中から『アドニス』を引き継いだ方で、「短歌研究」の編集長時代には、寺山修司くんや、春日井健君を世に出した方だ。
 
ぼくはノンケ(女性好きの男)なので、ゲイ雑誌を30数年も出し続けて、ゲイの人と交流はあったが、親友と言える人はいない。
 
イソップ物語か、こうもりが動物でも鳥でもないという話。今、考えてみると、ゲイの人と親友付き合いできなかったのは、こうもりだったからかと。これは仕方がないことか。

|

« スポーツ嫌いのぼくと世田谷学園柔道部! | トップページ | 読者の教師から『薔薇族』は有害と! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« スポーツ嫌いのぼくと世田谷学園柔道部! | トップページ | 読者の教師から『薔薇族』は有害と! »