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2019年12月 2日 (月)

刑務所の中での男同士の欲望は!

ぼくのブログの中で、現在一番多くの人の読まれているのは、刑務所の看守の読者が投稿してくれた「刑務所の中での男の世界」だ。
 
創刊して4年目の『薔薇族』1月号・No15藤田竜君が力をそそいでいた時代。「人生薔薇模様」の読者の投稿欄に「K刑務所での灰色の快楽」と題する(東京・いざわ・さわ男)さんの体験記が載っていて、貴重なものだ。
 
「この体験は私自身の何年か前の体験記です。人間として本能ぎりぎりの禁欲生活は当然、同性にしか求められない欲望は異様でもあり、残酷でもあります。その反面に理想の若者と所内で知り合い、肉体関係をした思い出が、今でも鮮烈に記憶の中に刻み込まれています。
 
所内でのホモ関係は信じられないほどジェラシーが強く、時代によっては三角関係、四角関係になって殺傷事件をひきおこすこともまれではない。
 
かわいいタイプの若い受刑者が新入りとして入ってくると、欲望に飢えた古い連中は、その新入りをマークする。運良く部屋が同じだったら、その喜びようは大変である。
 
もし、その相手が浮気でもしようものなら殺傷事件にまで発展しかねない。それを看守に発見されようものなら、独房に入れられて、相手の受刑者と出所するまで別れ別れにさせられてしまう。所内のホモ行為はタブーであり、きびしい掟でふたりはひきさかれてしまう。
 
刑期は人によって違うが、短い人は10ヶ月から一年半くらい。長い人は5年から10年くらいの人もかなりいる。そのほとんどが再犯者である。
 
中には少年刑務所からきた初犯者もいる。20代の受刑者が大半で、チンピラ、ヤクザ風のものも少なくない。
 
これらは血気盛んで相手とトラブルを起こしては独房行きである。やくざのおにいさんたちは、全身、上半身、下半身と色どりもあざやかな、バラ、ボタン、桜、竜、蛇、観音像といれずみを入れており、風呂に入った時は壮観で、そのからだはたくましく、湯からあがった身体にはられたいれずみは鮮明に浮かび出て、その美しさは目も眩むようである。
 
風呂は1週間に2回くらいで、1回に15人くらいは入れるほどの広さの浴場で、坊主頭の男性たちが一斉に湯船にはいるさまは異様でもある。
 
若い健康そのものの逞しい身体を、お互いに見せ合っているものもいる。中にはペニスを隠さず堂々と入っていて、目の前に大きなものをもってこられると身震いする。
 
仲間のひとりが相手の身体を触ったり、ペニスにも触ったりして、身体を洗いあっている姿を見ていると、受刑者であることを忘れてしまうほどの明るい気持ちにさせられる。
 
朝夕と舎房から工場へ、工場から舎房に行く途中に「検身場」がある。「カンカン踊り」と言われるもので、裸になって両手を上に上げて、「何号、何号」と叫びながら看守に全身を調べられる。この姿は肉親には見せられないつらい光景である。
 
所内でもっとも楽しい行事のひとつに、日曜日に行われる映画会がある。刺激のない作品がえらばれて上映される。この映画会の会場は受刑者たちの顔見せでもあり、所内唯一のデート場でもある。愛し愛されるふたりにとっては絶好なデートのチャンスであり、大胆なことはできないが、結構スリリングな愛撫がひそかにくりひろげられる。
 
出所してからもう何年か過ぎた今でも、若い受刑者の姿が、私の目に現れてくるような気持ちにさせられてしまう」
 
露骨なことは書かれていないが、貴重な体験記で、そこには残酷な愛があったのだろう。

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