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2019年12月 7日 (土)

お地蔵さんにお花と果物が!

女房の古里、新潟県、弥彦村(人口8千人)には、東京の明治神宮に匹敵するぐらいの立派な弥彦神社がある。
 
11月は全国から菊づくりの名人が丹精込めて育てあげた菊がずらりと並べられた「菊まつり」が開かれていて、多くの観光客が訪れる。
 
ぼくが経営していた、平成5年にオープンさせた「ロマンの泉美術館」は、10数年前に閉館し、今は廃墟と化しているが、もうひとつ閉館して寂しい思いをしているレストラン「森」がある。
 
カナダから丸太を運び込んできて、カナダの大工さん数人が弥彦に数ヶ月も滞在し、作り上げたログハウスだ。
 
そこで料理をつくっていた人はゲイの人で、東京にいたときはデザイナーでセンスの良い人だった。奥さんらしき人とふたりでお客を迎えていた。
 
弥彦神社の裏手にあり、大きな杉木立に囲まれた狭い道を通っていくような辺鄙なところに建てられたレストランだ。
 
「ロマンの泉美術館」は、新潟のテレビ局や新潟日報、三條新聞などが紹介してくれたから、辺鄙なところにあっても多くの人が訪れてくれた。NHKにテレビで紹介してくれたときなどは、1日に500人を越すお客さんで、レストランで食事をするのには何時間も待たされたほどだった。
 
個人経営のレストラン「森」は各所に看板を出してはいたが、口コミで知られるより方法はなかったので、お客さん集めには苦労していたようだ。
 
ぼくは弥彦に行くたんびにレストラン「森」に立ち寄り、食事をし、本を出版した折にはここで出版を祝う会を開いたりもした。
 
しかし、いつの間にか店を閉じていた。紅葉に包まれて、中からマスターが奏でるピアノの音が聞こえてくるようだが、店に入る階段は紅葉した落葉が自然のわびしい芸術作品を作り出していた。
 
弥彦伊藤館の玄関脇には、東京から運んだお地蔵さん、田んぼの神様かもしれない。弥彦に行くたんびに見るが、女房の兄の嫁さん、長い間、畠仕事をしてきたので、腰が曲がってしまっている。それでも畠仕事を続けていて、車で行くと帰りに大根、たまねぎなどを持たせてくれる。
 
ノブさんという名だが、ありがたいことにお地蔵さんにお花と果物がいつもそなえられている。下北沢の和物の骨董店で買い求めたもので、どこの地方にあったものかわからないがお地蔵さんも落ち着いて喜んでいるに違いない。
 
いつのことだったか、兄の家で食事をごちそうになったとき、食事後、茶碗にいくつものご飯粒をつけたままにしていたら、ノブさんに「農家の人は大変な苦労をして、お米を作っているのだから、ひとつぶでも残しちゃだめよ」と、叱られてしまった。
 
それからぼくは、ごはんを食べ終わると、お茶を少し注いで、ひとつぶ残らず食べるようにしている。
 
戦争中、戦後の食糧難の時代を経験しているから、レストランで食事をしても残すようなことはしない。ごはんが多すぎると思うと「半分ぐらいにして」とボーイさんに頼むようにしている。
 
ぼくが骨董好きになった最初のきっかけは江戸末期のおそばのつゆを入れるそばちょこを買い求めてからだ。内藤ルネさんのマンションを訪ねた折に、お茶をいれてくれた陶器がそばちょこだ。淡い青色がなんとも言えないぐらいいい。
 
何10個と集めたが、みんな売ってしまって今はない。それが段ボールの中からふたつ見つけ出した。そんな高価なものではないが、しばらくぶりに恋人に出逢ったようなうれしい気分になってしまった。

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