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2020年2月10日 (月)

貝殻は建築家、生存を懸けて!

ぼくは東京新聞だけをずっと購読している。理由は購読料が一番安いということだが、安くたって記事は他紙にないような独特なものが多いからだ。
 
2020年1月21日の朝刊に「貝は建築家=生存懸け、多様な形」と見出しがある。

 

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文・吉田薫、写真・安江実、紙面構成・安藤秀樹。
 
以前から貝について知りたかったことがくわしく書かれているので、引用させていただく。
 
ぼくが貝がらに興味をもつようになったのは、今は亡き澁澤龍彦さんの鎌倉の自宅を撮影した篠山紀信さんの写真集を見たときのことだ。
 
書棚には多くの本が並べられていて、その棚の空間にいくつもの大きな貝がらが置かれていた。なぜかその貝がらが、ぼくの脳裏から離れることはなかった。しかし、大きな貝がらってどこで売られているのか、ネットで調べることができないぼくには探しようがない。
 
昨年のことだったか、井の頭線の下北沢の次の駅、池之上の商店街で、フリーマーケットが開かれるというので行ってみた。
 
下北沢でもフリーマーケットは開かれるが出店する人が若い人がほとんどなので、ぼくが欲しいと思うようなものはあまり見当たらない。
 
池之上のフリーマーケットは、出店する人の中には年配の人が多い午後3時すぎだったろうか。その日はくもり空で、いつ雨が降ってきてもおかしくないような空模様だった。
 
ぽつぽつ雨が降り出してきたので、衣類を売っている人たちは片付けはじめていた。そんなときに台の上に、いくつもの大きな貝がらを並べている年配のおじさんがいたではないか。
 
「これいくらですか?」と聞いてみた。
 
「いくらでもいいよ。全部で500円にするよ」と、おじさんがいう。
 
「全部買いますよ」と言ったらビニール袋に入れてくれた。うれしかった。やっと大きな貝がらを5個も手にすることができて、永年の望みがかなえられたではないか。
 
東京新聞の見出しには、こんなことが書かれている。
 
「貝は自然界の建築家だ。自分で材料を作り出し、それを使って、ぐるぐる巻きだったり、細長く伸びたり、部屋がたくさんあったり、個性豊かな自分だけの「すみか」を構築する。そんな不思議な特別展示が、東京大学総合研究博物館小石川分館(文京区白山)で開かれている。
 
「貝の建築学」3月15日まで。文京区白山3−7−1の東京大学総合研究博物館小石川分館。10〜16時30分(入館は16時まで)。月曜から水曜までは休館。祝日は開館。入場無料。問い合わせは、ハローダイヤル 03(5777)8600へ」
 
貝って10万種あるといわれ、実に多様なんだそうだ。
 
貝がらのいちばんの役割は、敵から身を守ることにある。軟体動物である貝は、そのまま襲われたらひとたまりもない。
 
「切断面を拡大して観察すると、無数の結晶が規則正しく配列されている。建築に例えると、レンガやブロックに相当する部材を体内で生産し、多層に組み合わせて、こわれにくい構造をつくりあげているのです。」
 
佐々木准教授は語っている。
 
観覧者は、貝のコレクターだけでなく、建築やデザイン分野の人も目立つとあるが、ゲイの人も多いのではないか。
 
澁澤さんがどんな思いで、貝がらを集めたのか知るよしもないが、恐らく貝がらにロマンを感じたのでは。

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