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2020年2月 8日 (土)

少年の裸像は美しいのに!

株式会社サイゾーの協力で、『薔薇族』を支えてきてくれた多くの人たちのことをゲイの歴史に残しておきたいと「『薔薇族』の人びと」と題して読めるようにしてくれている。
 
「山川純一」「間宮浩」「藤田竜」「三島剛」「笹岡作治」「大阪のオッチャン」「楯四郎」「波賀九郎」「大川辰次」「裸夢丸」「稲垣征次」と書き続けているが、ぼくは自分でスマホで読めないのは残念だ。好評なようだ。
 
まだまだ『薔薇族』を支えてくれた有能な人たちは多くいるので紹介していきたいが、すでにぼくよりも若い人たちなのにこの世にいないとは。
 
これから紹介しようとしている稲垣征次くんもガンにおかされて苦しんでいる。それにわずかな年金で弟さんと暮らしているが生活はぎりぎりのようだ。
 
ときどき電話をかけて様子を聞いてはいるが、少しずつ弱ってきているようなのに、毎日少年の絵を描き続けている。
 
稲垣征次くんをやめさせろという人もいたが、ぼくはかばい続けて、廃刊になるまで仕事をしてもらった。
 
稲垣くんが『薔薇族』に登場するようになったのは、そんなに初期の頃からではない。1983年5月号No.124からだ。「金色の少年」と題する3点の作品がグラビアページを飾ったのが最初だ。それからの稲垣くんの作品は鉛筆画で、一枚の絵を描きあげるのに、どれだけの時間をかけているのだろう。しなやかで不思議な魅力を持つ、独特の作品と言えよう。

 

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稲垣征次のペンネームは、稲垣足穂さん(1900年生まれ、1977年没)の著書『少年愛の美学』を読んで熱中したことがあったのがきっかけで名付けたものだ。
 
『薔薇族』をめくってみると、稲垣くんのイラストは多く使われている。稲垣くんはイラストだけでなく、文章もうまい。
 
1988年4月号が最初で「三月・白梅」から始まり、エッセイとイラストで見開きになっていて、24話も続いている。イラストも文章もすばらしい。
 
これを一冊の本に残しておきたいと思っていたが果たせずにいるのは残念だ。
 
稲垣くんの少年の絵には、ほとんどかわいいオチンチンが描かれている。単なるワイセツな絵ではなく、秀れた芸術作品なのに、少年のヌードというだけで、画廊で展示するのにも警察を意識するのか、オチンチンを黒い紙で隠している。
 
オリンピックが近いだけに少年のヌードはネットにも載せられない。少年は美しい。それぞれの作品を見てから、芸術作品か、ワイセツ画かを判断すべきだろう。
 
警視庁の玄関を入ったところに朝倉文夫さん作の男性の裸像が置かれている。立派な芸術作品だ。どなたが置かれたのかはわからないが、別に恥ずべきことではないのに、撮影は禁止されているようだ。
 
東大の大学院教授を昨年3月でやめられた木下直之さんの新潮社刊『股間若衆』と、『せいきの大問題=新股間若衆』にも、警視庁ロビーの朝倉文夫さんの男性裸像は載っていない。撮影を断られたようだ。
 
昨年のNHK「LOVE 1948〜2018」を木下直之さんが見てくれて「素晴らしい出来でした。文学さんの果たした役割の大きさをあらためて教えられました」とはがきに書いてくれた。
 
静岡県立美術館の館長もされているので「いつかLGBTの展覧会をやってみたい」とも書かれているので、稲垣くんの作品をふくめ、多くの男絵師たちの作品を堂々と見れるよういなる日を願っている。

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