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2020年4月25日 (土)

創刊のときも、廃刊のときも騒がれて!

昭和46年1月30日刊・隔月刊第1巻第2号11月号(1971年)に、ぼくは『薔薇族』を創刊してと題して書いている。

 

『薔薇族』が2004年11月号No.382で廃刊した時、朝日新聞の小泉信一記者が夕刊に『薔薇族』廃刊と報じてくれたら、その日の夕方にテレビ・ラジオ・新聞・週刊誌とあらゆるマスコミが押しかけてきて、大変な騒ぎになったことがある。外国の特派員まで取材に来たのだから。

 

どんな雑誌でも廃刊になるときは、静かに消えていくものなのに……。

 

創刊したときも、一流の週刊誌が取り上げてくれた。

 

「世の中にホモの人がたくさんいるということを『薔薇族』で知って安心しました。この世に生まれて25年を過ぎても、異性に恋こがれる気持ちにならず、反対に若い男性にのみ魅力を感じてしまうのです。

 

自分は精神異常者ではないだろうか。精神鑑定をしてもらわなくてもいいだろうかと、最近悩むようになり、苦しんでいた矢先に書店で貴誌を知り、拝読したときは嬉しくて涙を流したぐらいです」

 

三重県の松坂市に住むKさんからこんな手紙をもらいました。おもいきって『薔薇族』を創刊してよかった。あの暑かった7月・8月も日曜日も休まずに打ち込んでしまったけれど、とうとう子供を海へも一度も連れて行かずじまいだったkれど、たくさんの人によろこんでもらえてうれしさでいっぱいです。

 

藤田君をはじめ数人の人たちの努力で、これからもすこでしでもいい雑誌を作ってゆき、みんなで発言し、みんなで悩み、みんなで考える雑誌に成長させていきたいものです。

 

7月の末に創刊号が出るやいなや、マスコミがいろいろな形でとりあげてくれました。

 

週刊ポストがまずとりあげ、まさかと思った週刊朝日も書いてくれたのには、正直にいってうれしかった。平凡パンチそれに東京スポーツが、1ページを使って特集し、週刊文春が「ポルノ時代の旗手たち」というワイド特集で、「ホモでない男が創刊したホモの雑誌」というタイトルでぼくのことを紹介してくれた。一流の週刊誌が真面目に取り上げてくれたことは、なによりの喜びだった。

 

それにこの種の雑誌は小さな書店の片隅で、ひっそりと売られるのが当たり前のようであったが、初めて大手の取次店である東販、日販が仕入れてくれて、新宿、渋谷の紀伊国屋書店、銀座の旭屋、それに一流デパートの書籍売り場にも堂々と並べられたことは、今までにないことだけに、これは隠花植物とされていた薔薇族が一歩、陽の当たるところへとび出したといってもいいだろう。ただ並べられただけでなく、それが大変な売れ行きで銀座の大雅堂書店をはじめ、数件の書店で1ヶ月に500部を売り切ったということはちょっと例のないことだろう。

 

しかし、地方の書店へはあまり配本されなかったこともあって、大阪の一読者から10数軒の書店を探し求めて、やっと手に入れた喜びを知らせてくれましたが、それこそ北は北海道から南は九州まで、あらゆるところから電話の問い合わせが殺到し、うれしい悲鳴をあげた毎日でした。

 

創刊号の文通欄には、7人の人たちしか載せられなかったが、2剛には一挙に60人の仲間を求める手紙が載せられたのですから、これに手紙が続々と寄せられたら、どういうことになるのか、気が遠くなるような思いですが、仲間を求める切実な手紙を読むと、なんとかしなければと思うばかりです。

 

批判の声もありましたが、ホモでない人間がホモの人たちのことを考えたことがあったでしょうか。ぼくはその人たちにそうたずねたいのです」

 

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