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2020年12月 7日 (月)

ルネさんも、竜さんもこの世にいない!

ぼくのベッドのすぐ前の壁に、ぼくのよき相棒だった藤田竜さんが描いた美青年の絵が飾ってある。

 

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そのキャンバスの裏に「祝・社屋新築・昭和49年4月・竜」と書かれている。『薔薇族』が創刊されたのは、1971年(昭和46年)だから、創刊して3年ごに鉄筋3階建(世田谷学園の同期生が設計してくれた)の「薔薇の館」が建設された。美輪明宏さんが豪華な門灯を暗い同性愛の世界を少しでも明るくなるようにと贈ってくれた。

 

藤田竜さん、内藤ルネさんの全財産7億ものお金を詐欺師に取られてしまった世間知らずの大馬鹿者だが、ぼくのために美青年の絵を贈ってくれたとは。

 

1971年に『薔薇族』を創刊して、382号で廃刊になるまで、藤田竜さんは雑誌作りの才能を発揮してくれて、同性愛の歴史に残るような『薔薇族』を支え続けてくれた。

 

竜さんは『薔薇族』の誌上に、イラストを描き続けてくれたが、着色したものはない。ぼくはこの絵はずっと後になって描かれたもので、廃刊になる前にぼくに感謝の気持ちをこめて描かれたものと思っていたが、新築祝いに描いたものとは知らなかった。

 

数ヶ月前に友人の田中さんが車を運転してくれて、弥彦村の別荘に行った時、段ボールの中から見つけ出したものだ。

 

じつに丁寧に描かれていて、見事な出来栄えで、今はルネさんも、竜さんも、この世にいない。毎日、この絵を見ては、ありし日のルネさんや、竜さんのことを思い出している。

 

ぼくも平成5年に女房の古里、弥彦村に「ロマンの泉美術館」を芝信用金庫から2億5銭万円もかけてオープンさせた。

 

美術館なんてもうかるわけがないが、竜さんも修善寺に「内藤ルネ人形美術館」をオープンさせたが、それを社団法人化したいと思ったらしい。社団法人化して税金を少しでも安くしたいと思って、悪用する人がいたので、お国は規制を強めていた。そこに詐欺師がうまいこと言って法人化させると竜さんをだましたに違いない。

 

7億もとられる前に気がつきそうなものだが、全部だましとられて、その上、千駄ヶ谷にあった億ションまでとられてしまった。

 

ルネさん、すべてお金のことは竜さんいまかせていたので、全財産をだましとられても愚痴ひとつ言わなかったそうだ。

 

年とった男二人に部屋を貸してくれる不動産屋はいない。そこでぼくに泣きついてきたので、北沢法人会で知り合った桜上水の駅前の不動産屋が、ぼくが経営する第二書房の社員寮として借りて、古いマンションの5階に、かなり古いが広い部屋を貸してくれた。

 

ルネさんの多くのコレクション(お人形など)は、たまたま女房の実家の兄が経営する小林組(土建業)が事務所を新築したので、古い事務所にルネさんのコレクションを段ボールにつめて運びこんだ。

 

美術館なんて作らないほうがいいと、ぼくは忠告したのに、二人の夢だった人形美術館をオープンさせてしまった。入館料千円を五百円に下げたって、修善寺まで見にくる人は少ない。一年もしないうちに閉館してしまう。

 

ぼくも見に行ったが、見事な美術館だったが、修善寺の温泉街も落ち目で、客足が遠のいていた。

 

ヨッちゃんという若者を竜さんは養子にしたが、二人とも亡くなってしまい、ヨッちゃんに全財産が残されたが、なんとなくヨッちゃんも新宿2丁目にゲイバアをオープンさせたが、数年もしないうちに早死にしてしまった。

 

ヨッちゃんからルネさんや、竜さんのコレクションを買った人が、その後、全国のでバートで「内藤ルネ展」を開催し、多くのお客さんで賑わっている。それでよかったのかも。

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