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2021年2月 8日 (月)

知名度が高くなって書いにくくなる『薔薇族』!

1976年『薔薇族』9月号No.44の「編集室から」に、ぼくはこんなことを書いている。

 

「子供二人と奥さんを残して突然、家出をしてしまった青森県の人、無事に帰ってきたと、奥さんから電話がありました。『薔薇族』のぼくの記事を読んでのことのようです。「なんにも言わないでおきます」と言う奥さん。うまくやってほしいものです。

 

子供さんにカンパをと書いたら甘すぎると言われてしまったけれど、この間にもこんなことがありました。

 

茨城県から老人中の若い子が尋ねてきたのです。近所の喫茶店でお茶をご馳走して、欲しいと言う本を一冊あげて、早く明るいうちに帰りなさいと言って返したのですが、夕方になって「祭」のほうに顔をだしていたら、なんとその子がひょっこり現れたのでびっくり。そして帰りの汽車賃がなくなってしまったから貸してくれ」というのです。きびしく「歩いてでも帰りな」と追い返したのだけど……。

 

いつかも四国からきた青年が東京で遊びすぎて、帰る金がなくなってしまったというので、このときは一万円もたせてあげたのだけど、それっきり。背広を着てきちっとしていたんだけど。

 

・「祭」の経営に悪ノリして雑誌がつまらなくなったと、無記名のハガキが一通舞い込みました。絶対にそう思われたくないと、頑張っているのだけど。

 

そう言われても仕方がありません。徐々にからだも慣れてきたから、そんなこと言わないで欲しい。すべてを犠牲にして「祭」と『薔薇族』に打ち込んでいるのだから。

 

それにしても朝、起きれなくなりました。朝、10時前の電話と、真夜中の電話は、かんべんしてください。と書いてもたまにしか読んでいない人がかけてくるのだから、仕方がありませんね。

 

・ある都内の大学で、どんな雑誌が読まれているか、女性をふくめて調査(無記名で)したら、なんと『薔薇族』が4位になったそうです。これはよろこんでいいのか、悲しむべきなのか、責任は重大になってきました。

 

一番倫理規定がやかましい、福岡県の民政局が青少年の健康に害がある悪書だと指定しているので、ぼくが抗議したこともあってか、最近では一度も指定されていません。心して雑誌を作っているので応援してください。

 

・藤田竜君が大放言で編集部を去って多摩美大卒の優秀なH君が入社してくれました。創刊のころ尋ねてきてくれたこともある青年なので、前から知っていたこともあって、毎日楽しく仕事をしてくれています。

 

自殺未遂をした少年も、ぼくが留守だったとき電話がかかってきたのですが、よく面倒をみてくれたようです。元気になった少年から毎日のように電話がかかってきて、「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と慕われているようです。

 

・ここ1年ぐらい部数がある程度までいって伸び悩みの感があるようです。

 

最近週刊明星、週刊平凡とか週刊プレイボーイに載ったりして、知名度がますます高くなってきているのですが、知名度が高くなると、逆に書いにくくなるという逆効果を生じているようです。

 

最近街角でみかける自動販売機を使ったら買い良いのではと、いま思案中です。

 

君の薔薇族としての人生は、堂々と書店で買うところから始まると思うので、勇気を出して買って欲しいのです。

 

性病の病院だって、なおのこと行きにくいと思うけど、これも早めに行ってください。

 

東京近郊の方は病院を紹介しますから、電話してください。血液検査もしてくれます。」

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