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2022年1月

2022年1月17日 (月)

「カミソリ」で思い出したこと!

1月5日、NHKテレビの3時からの「ガッテン」再放送をたまたま見てしまったが、テーマは「カミソリ」の話だった。

 

このテレビを見ていて、とんでもないことを思い出してしまった。33歳で事故死してしまった先妻の舞踊家・ミカが元気で舞っていたころの話だ。

 

昭和43年(1968年)10月6日にオープンした、赤坂のマンションの地下1階「スペース・カプセル」、石原慎太郎さんの友人の山名雅之さんが社長。当時のTBSスタジオに近く、赤坂の繁華街から逸れた静かな一角にあった。

黒川紀章さんが設計して話題になった店で、宇宙船の中のような店だった。天井は丸くなっていて、壁面はステンレスで、椅子や背もたれの部分が黒い皮でできていた。この斬新な内装が話題になってマスコミに取り上げられた。

 

前衛的な芸術家をショウに使ったことは当時としては画期的なことだった。チラシや案内状のデザインは、当時大活躍されていたデザイナーの粟津潔さんが担当していた。粟津さんのアトリエは原宿のマンションの2階にあり、ぼくがチラシなどの印刷を引き受けていたので、スクーターでお邪魔して原稿を受け取っていた。

 

ミカがスペース・カプセルのショウに参加するようになったのは、前年に「愛奴」、その前年には「オー嬢の物語」を舞踊化して話題になっていたので、演出家の竹村類氏や、デザイナーの宇野亜喜良氏が紹介してくれたに違いない。

いつからミカが参加したのかは定かではないが、おそらくオープンして間もないことだと思う。お店に通うのには赤い、いすずのスポーツカーにミカは乗っていたが、赤坂の賑やかのところからはずれたところにあったので、当時は道路に停めていても、警察に持っていかれないいい時代だった。

 

開店1周年記念のスペース・カプセル・ショウの10月スケジュールを見ると、よく理解できないタイトルのショウばかりだが、前衛的な芸術家ばかりが出演しているのだから、難解なところがいいのだろう。

 

ミカのショウは全裸で、陰部のところだけを革製のふんどしみたいなもので隠しているだけだから、当然、陰毛を剃らなければならない。そこでカミソリが登場する。

 

ミカの陰毛を剃るのはぼくの仕事だ。皮膚の弱いところだから、傷をつけたら大変だ。石鹸をよくつけて、カミソリで剃るのだが、時間をかけてきれいに剃り上げる。

 

こんなことをしている亭主って、この世にいるのだろうか? ストリッパーは自分で剃っているのだろうから。

 

つるつるになった陰部ってなんともセクシーだ。そのあとのことは想像におまかせする。そんなことを1年以上も続けていたのだから。

 

「ガッテン」の番組を見ていたら、遠い昔のことを思い出してしまった。ミカとの出会いは列車の中のことで、日本女子短期大学の2年生の夏のことだったか、2009年6月刊で彩流社から『裸の女房』と題して、出会いから33歳で亡くなるまでのことを書いて本にしたが、カミソリでまた思い出してしまった。

こんな女性に出会えて、ぼくは幸せ者で、忘れられない人だ。

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