ぼくのブログは、これが最後です!
1971年(昭和46年)に、日本初の同性愛の専門誌『薔薇族』を創刊し、雑誌のコード番号も取得し、日販、トーハンなど8社の取次店を通して、全国の書店の棚に並べることができました。
あらゆるマスコミが取り上げてくれたお陰で、『薔薇族』の誌名は、知らない人はいないくらい知られるようになり、刷部数も号を増すごとに増え続け、同性愛は「異常でも変態でもない」ということが、浸透して読者の心に支えになったことは、うれしいことでした。
ぼくも編集長として、「伊藤文学のひとりごと」という頁を作り、毎号、読者の悩みごとなどに応えてきました。編集後記も事細かく、その時代の直面した問題に、親身になって一緒に考え、またアドバイスもしてきました。
ぼくの著書も10冊を超えましたが、ネットが登場してきて、世の中がすっかり変わり、『薔薇族』 は381号をもって廃刊に追い込まれてしまいました。
書くということがなくなり、途方に暮れていた時に、次男の嫁が「おじいさん、ブログをやってみたら」と言われ、400字詰原稿用紙で4枚ほど書くと、ネットで見れるようにしてくれた。
ブログって日記みたいなものだそうですが、『薔薇族』を35年も出し続けてきた体験から思ったことを書き始め、なんとそれから5、6年もなるでしょうか?
次男の嫁も勤めに出るようになり、更新できないと言われ、困っていたら、30年来の友人のS君が引き受けてくれた。ところがS君も仕事が変わり、海外で働くことになって更新が出来なくなり、また偶然知り合ったY君が引き受けてくれた。
ところがY君も仕事が忙しくなり、パソコンを打っていると、めまいがするようになり続けられなくなってしまった。
47年間乗り続けてきた車の運転も、6月6日、アクセルとブレーキを踏み間違えるという事故を起こしてしまい、年も年なので、この機会に運転を止めることを決意しました。
車にいっぱい『薔薇族』を積んで、何軒ものポルノ・ショップに運んだ思い出も浮ぶ。これも雑誌が厚くなってきて、とってもぼくの力では無理になり、息子に任せてしまいましたが。
母校の世田谷学園の同窓会の役員も、役員会や、総会に欠席したことはありませんでしたが、これも辞めることにしました。
ブログを自分でワープロに打ち、ネットに載せられるのならいいのですが、全くネットをいじったことがない人間が、こんなに長い間、多くの人に見てもらえるようにしてくれた、息子の嫁、そしてS君、Y君には感謝の言葉もありません。
おそらく原稿用紙に数千枚は書いたでしょうが、そのうちの何分の一かをまとめて、『やらないか!』(彩流社刊)という本にして出版できたことも幸いでした。
どんな方がぼくのブログを読んでいてくれているのか、全く知る由もありませんが、クロネコ・ヤマトの配達の若者に「見てますよ」なんて言われてびっくりしたり、街で見知らぬ女性に声を掛けられたり、ぼくが書いたつたない文章を読んでいるらしく、嬉しい限りでした。
おそらく書き込みもあったのでしょうが、それに応えられなくてごめんなさい。本当にブログの文章を書くことが、生きている証しみたいに思っていたので、止めるのは何とも言えない寂しい気持ちだ。
しかし、これで終わりではありません。まだまだいい仕事を続けますから、ご安心を!
★『薔薇族』ご注文の方法は、80円切手7枚を封筒に入れてお送り下さい。
〒155-0032 東京都世田谷区代沢3‐9‐5‐202 伊藤文学へ。
クロネコヤマトのメール便ですぐにお送りいたします。
★永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」 ぜひ、一度お試しあれ。
◆お求めはこちらから
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
最近のコメント